スヌーズレンをもっと深めたいのであれば、それ以外の時間、しっかりとした仕事をすること

  • 2009.08.28 Friday
  • 13:53

 今年6月に開催されたスヌーズレンセミナーで、いくつか大切なキーワードが語られたような気がします。それは、 “スヌーズレンは、治療法・教育法ではないのか?” という疑問への答えのような言葉でした。「スヌーズレンをもっと深めたいのであれば、それ以外の時間、しっかりとした仕事をすること」、スヌーズレン実践者である楯佳子さんの言葉です。これは、ハンディをもつ方々へ関わる専門職として効果的な治療法・支援法を持っている方は、スヌーズレンに治療効果を求める必要がなく、スヌーズレンは純粋に楽しみを共有する場として活用することができる、そしてそこにスヌーズレンの価値が存在することを示唆しているのだと解釈しました。スヌーズレンを求める声のなかに、「重度のハンディを持つ方になにをしてよいのか判らない」ということが多くあります。個人的には、このような場合、まず適切な支援方法を導入するのが重要で、スヌーズレンは、あくまでもそれらの時間の隙間を埋める“遊びの時間”である方がよいのだと思います。
 私は、治療法として感覚統合理論を学んでおり、いわゆるスヌーズレン機器を治療的に用いることもあります。この場合、スヌーズレンという意識ではではなく、感覚統合療法・作業療法として行っていますし、その方がより効果的で洗練された理論体系を持っていると思いますので、あえてスヌーズレンに効果を求める必要がないのです。
 また楯さんとは、以前、スヌーズレン場面における生体の生理学的変化を測定する共同研究を行ったことがあります。大学にあるような測定機器を用いれば多くのデータ収集することはできるのですが、この研究は、途中で投げ出しています。そのような状況下では、とてもスヌーズレンを心から楽しむことができなかったからです。
 スヌーズレンを通して、対象者や支援者に多くの変化があります。それを否定する気はありません。しかし対象者の生じる一般的にポジティブと考えられる影響を目的としてスヌーズレンを手段化することには疑問を感じます。そのような手段は、既に沢山の治療法があるので、それを利用すればよいのです。スヌーズレンの価値は、対象者と支援者が共に楽しむことを目的とすることにあるのですから。(日本スヌーズレン協会機関誌 スヌーズレンジャパン25号 2009年)

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